多摩市が保育料値上げ案(3)多くの所得階層が6年間で負担増。50万円アップも

東京都多摩市(阿部裕行市長)が設置した子ども子育て会議(会長=大日向雅美・恵泉女学園大学人間社会学部教授)で2014年8月4日、多摩市が新保育料の試算(案)を示した問題の続報です。保育料改訂の対象となる子ども1人あたりの保育料が、平均で年間1万7400円程度の値上げであることは紹介しましたが、現行の保育料で6年間保育園に通った場合と比べて、多摩市の値上げ案ではどうなるか――。計算してみると、一部の所得階層が6年間で数万円の値下げになる以外は、軒並み値上げとなります。とくに比較的低所得層で14万~21万円超の保育料アップになるほか、中・高所得階層では最大で50万円超の保育料アップとなる例もあります。

多くの所得階層が6年間で大幅増。50万円アップも

多摩市が8月4日の子ども子育て会議に提出した「新保育料単価試算表(案)」は、児童年齢/所得階層別に現在の保育料と多摩市の案を示しています(2014年度第5回子ども子育て会議・資料3)。
 今回の多摩市の保育料値上げ案のもとで、子どもを0歳~5歳まで6年間通わせた場合、現行の保育料と比べてどう違うのか、多摩市の表をもとに計算してみました(年収などが変わらないと仮定)。その結果…。

【推定年収270万円未満】
   ※市民税非課税世帯などは保育料ゼロのまま

【推定年収270万~360万円】
  C1階層 6年間で、保育料 14万5200円アップ
  C2階層 6年間で、保育料 21万8400円アップ

【推定年収360万~470万円】
  D1階層 6年間で、保育料 16万3200円アップ
  D2階層 6年間で、保育料 16万3200円アップ
  D3階層 6年間で、保育料 9万7200円アップ
  D4階層 6年間で、保育料 10万800円アップ

【推定年収470万~640万円】
  D5階層 6年間で、保育料 4万2000円ダウン
  D6階層 6年間で、保育料 5万1600円ダウン
  D7階層 6年間で、保育料 1万4400円ダウン
  D8階層 6年間で、保育料 2万1600円ダウン

【推定年収640万~930万円】
  D9階層  6年間で、保育料 1万800円アップ
  D10階層 6年間で、保育料 7万3200円アップ
  D11階層 6年間で、保育料 9万9600円アップ
  D12階層 6年間で、保育料 11万6400円アップ
  D13階層 6年間で、保育料 12万2400円アップ
  D14階層 6年間で、保育料 18万6000円アップ
  D15階層 6年間で、保育料 24万6000円アップ

【推定年収930万~1130万円】
  D16階層 6年間で、保育料 30万3600円アップ
  D17階層 6年間で、保育料 36万1200円アップ
  D18階層 6年間で、保育料 40万8000円アップ

【推定年収1130万円以上】
  D19階層 6年間で、保育料 46万2000円アップ
  D20階層 6年間で、保育料 52万5600円アップ

         ※筆者による手計算です。計算ミスがないか各自ご確認ください。

上記の計算結果を全体としてみた場合、一部の所得階層で保育料値下げとなるといっても値下げ幅は比較的小さく、多くの階層で値上げになりその値上げ幅は大きいものがあります。

とくに注目されるのは、推定年収360万未満世帯の大幅な保育料値上げです。報道によると、国では5歳児の幼児教育の完全無償化にむけた動きが進んでおり、その段階的な措置として年収360万円未満の世帯を無償にする方向で検討が進んでいるといいます。
ところが、今回の多摩市の案では、年収360万円未満の世帯は、5歳児の無償化が実施されたとしても現行より大幅な保育料アップとなり、国の動きと矛盾することにもなっています。

多摩市が示した保育料値上げ案による、保育園パパ・ママへのインパクトの大きさを、いくつかの角度からみてきました。その他の問題点について改めて続報します。

この問題についての多摩市の問い合わせ先は;
https://www.city.tama.lg.jp/shingikai/2727/18630/018881.html 

(つづく)文責・バカボンパパ
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by tama-kosodate | 2014-09-01 01:20